タッチパネルに欠けているもの。
不便なタッチパネル
ウェブサーフィン(死語?)をしていて、たまたま見かけた記事であるが、大きな示唆を含んでいるように思えたので、今回取り上げてみた。
私の場合、コントロールするといってももちろん軍艦ではなく、レンタカーぐらいなのであるが、そのレンタカーのエアコンがタッチパネル式であるともう都合が悪い。
私がせっかちなだけなのかどうか分からないが、レンタカーを借りて、ルームミラー、左右のドアミラーとシフトの動作を一通り確認したら、もう出発してしまう。そして、そういえば、クルマの中、暑いな、寒いな、と思ったときに始めてエアコンに手を伸ばす訳だが、それがタッチパネルだともうお手上げ。どこかで一時停止して画面を凝視しながら設定するしかない。
・・・と同じことを2011年にすでに書いてる方がいた。
いやぁ、ダイヤル一番よ。(電話は2番) ダイヤルとレバーだったら、一度見れば、後は触った感覚で操作できるものね。
タッチパネルの利点
見栄えは確かに良い。タッチパネルではないが、最近のクルマはスピードメーターがある場所にマルチインフォメーションディスプレイを配置しているクルマも多い。
この場合、限られたスペースでより多くの情報を得られるので良いが、一方エアコンまわりとなると・・・
フィットを借りて、窓の曇りを取ろうと思ったら、私だったらまず停車しますね。フィットのユーザーでボタンの配置が頭に入っている人でも、見ずに操作することは不可能だろう。
カーエアコンでなければこのデザインも許されるとは思うが、やはり走行中の操作性は悪そうだ。
タッチパネルにも触感は必要。
タッチパネルは必ず触るものである、という観点から、触感を大事にしてきたメーカーがある。それはほかでもないAppleだ。iPhone7から防水性を増すため、ホームボタンをただのくぼみに変えてしまったが、その代わりタプティックエンジンを搭載し、あたかもボタンを押したかのようなフィードバックを与えている。iPhoneはもちろん、Apple Watchも複雑なタップのフィードバックがあり、Apple Watchが振動したときに、単なるアプリからのお知らせか、あるいは電話がかかってきたのかは振動の種類ですぐに分かる。
と、上記のことから振動というアクションを加えるだけで、思った以上にユーザーに情報を伝えることが出来る。上記で挙げたホンダ・フィットもコストの兼ね合いもあろうが、せめて隣のボタンのエリアに移動したときに、ブルっとでも振動してくれると、運転中にエアコンのタッチパネルを見る時間はぐっと減るだろう。
先進安全機能にお金をかけるのも大事だが、人間の触感にフォーカスして、ドライバーに多角的なインフォメーションを与える方法はまだまだあると思う。